精神医学情報

シロシビン(マジックマッシュルーム)とうつ病への効果について

 

最近うつ病の治療としてケタミンが注目されていますが、ケタミンは麻酔薬や幻覚剤としても使用されており依存性や毒性に関しての懸念がありました。それに比べ依存性や毒性がケタミンよりも低いと言われているシロシビンについてのうつ病治療の効果をみた研究がジョンズホプキンス大学から先日JAMA Psychiatryに報告されましたので見てみたいと思います(Davis 2020)。シロシビンはマジックマッシュルームの成分としても有名ですね。

この研究では中等度または重度の27名(脱落3名)の未服薬うつ病患者を対象にランダムに即時治療群13名と即時治療を行わない群(遅延治療群)11名に割り振ります。

即時治療群とは早めにシロシビンを投与し、遅延治療群とは8週間無治療でその後にシロシビンを投与するという違いです。投与後4週間後まで追っています。

その結果、シロシビンでの治療群では何も治療を行わなかった比較群に比べて大きく従来の抗うつ薬の4倍ほどにうつ病のスコアが改善したとなっています。

この論文ではケタミンよりも安全でうつ病への効果も絶大だから今後も大規模なスタディで検証していくと良いよとなっています。

すぐに使えるかというとまだまだ危険な気もするな

ただ、ケタミンや今回のシロシビンのみではなく、以前から幻覚剤などのうつ病への治療効果は言われてきました。ただ、これも即効性があったとしてもその後の依存性や再発率はどうなのか、脳への影響は?他の副作用は?などわかっていないことも多く即効性のみで使用することは危険だと思っています。

まあ、今すぐにでも死んでしまうという自殺のリスクが高い場合や食事も全く取れない極度のうつ状態に対してピンポイントで使うのは良いかもしれませんが、それに対しては電気痙攣療法でいいんじゃないかなあという気もしてしまいます。

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