質問箱

摂食障害は死ぬ病気ですか?

【質問No12】

20代女性です。通院している病院の主治医に摂食障害は死ぬ病気でかなり危ないと言われました。自分としてはBMI14ほどで痩せてはいるものの元気だし死ぬというのは言い過ぎではないかと思ってしまいます。摂食障害は死ぬリスクが高いのでしょうか?

【回答】

精神科で摂食障害を診ているとかなり致死率の高い病気だと感じています。

現に摂食障害は精神疾患の中でも最も死ぬリスクの高い病気だと言われています。一見元気そうでも突然死するリスクも高く、精神科をやっていても摂食障害の方が来るとかなり身構えてしまいます。しかも今回の質問のように本人もあまりそのリスクの自覚がない場合が多くあり、より怖く感じてしまいます。

死因としてはいくつかありますが、まず思いつくのは低栄養による突然死でしょうか。これは低栄養により心不全や不整脈が起こりやすくなり突然死してしまいます。また何かの感染症にかかってしまい低栄養が理由で重症化して助からない場合も少なくありません。

あとはあまり聞き慣れないものかもしれませんが、リフィーディング症候群というものもあります。これは体が飢餓状態にあるところに急激に栄養を補給すると多臓器不全に陥ると言った病態です。

そして何より自殺者も多いです。このように摂食障害は極めて危険な病気でもある。致死率はかなり高く、メタ解析では死亡率(正確には標準化死亡比)は5.86%ほどあり非常に高くなっています(Arcelus 2011)。若い女性が多い病気の中でこれほどまで致死率が高い病気は他にないかもしれません。

ひとつAJPという精神科の有名な雑誌にのった研究を紹介します(Franko 2013)。

246名の摂食障害の方を中央値で20年近く追ったところ16名(6.5%)が亡くなったという報告です拒食症は過食症に比べて約2倍死亡率が高かったです。また摂食障害でかつアルコール多飲する人はより死亡率が高いとされていました。なお、その中でもここでは自殺や不整脈などの心疾患、あとは感染症が死因として挙げられています。

この報告は臨床での感覚に近いところもあります。やはりある一定の割合で摂食障害は死ぬリスクがあり、他の精神科の病気に比べかなり高いです。

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